Ryo@病院薬剤師 ”僕らは一生一期生”

病院薬剤師です。よろしくお願いします。

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おすすめの勉強法~その日の10分勉強法~

おはようございます。

 

昨日投稿しましたその場の1分勉強法、お試しいただけましたでしょうか?

まだの見ていない方はよろしければご覧ください。

 

ryobyouyaku.hatenablog.com

 

 

今日はその日の10分です。

 

その日の10分勉強

その日の10分はその日に疑問に感じたことを何か一つでももう少し調べてみることです。

業務後の10分でも、家に帰ってからの10分でも、

布団の中でスマホを使っての10分でも構いません。

大切なのは方法よりもやったという事実です。

 

この10分ではもう少し詳しく調べてみる、関連することを調べる、

調べたことを復習するでも構いません。

 

目的は二つあります。

1つ目は、「わからないことを明らかにして身に着ける」こと。

2つ目は、「勉強の習慣」をつけることです。

 

1つずつ解説していきます。

その日の10分勉強法の目的

わからないことを明らかにして身に着ける

「わからない」→「解決」の工程を踏むことで理解できたものが身につきやすいです。

国家試験の勉強でも経験があると思いますが、

何度も間違えた問題は、いつの間にか得意になる経験ありませんでしたでしょうか?

 

ここでしっかりを身に着ける、それも答えのみでなく、そこにたどり着くための方法を身に着けることができます。

 

10分で答えにたどり着く方法を身に着けられれば、

将来の病棟業務や少人数での日直、一人当直でも必ず役に立つと思います。

 

ひとつづつ、確実に身に着けていきましょう。

 

勉強の習慣

もう一つのメリットは習慣かすることができることです。

勉強の習慣はおそらく国家試験後に一度失われていると思います。

自分もそうでした。

受かった後に勉強する気にはなれませんでしたよね。

 

その習慣を取り戻すことが大切です。

ただし、国家試験と比較して超ライト版です。

 

10分の勉強を毎日することで、疲れすぎず、気軽に習慣化に近づくことができます。

日々の積み重ねは必ず実を結ぶでしょう。

その効果は国家試験を乗り越えた皆様なら共感していただけるでしょうか?

 

最後に

その日の10分勉強法については以上です。

最後に「習慣化」について自分の実践した方法を紹介して終わります。

 

習慣化に一番おすすめできる方法は「まずは2週間継続」することです。

 

2週間は何が何でも継続しましょう。どれほど疲れていても、どれほど忙しくてもです。

10分なら何とか捻出できると思います。

 

そうすれば不思議と習慣化することができるようです。

まずは2週間頑張りましょう。

 

自分はその方法で、デンタルフロスとヨガ、youtubeでの薬学以外の勉強習慣を身に着けました(勉強関係ないし笑)

 

それでは今回はここまでです。

 

次回は最後の週末の30分勉強です。

 

 

それではまた、

 

RYO

 

 

 

おすすめの勉強法~その場の1分間勉強~

もうすぐ4月も終わりますが、いかがお過ごしでしょうか。

 

新人職員の先生方は職場になれましたでしょうか?

Twitterではなかなか大変そうな様子が見え隠れしてますが大丈夫でしょうか?

 

自分の職場にも新人職員が入職しており、毎日一生懸命研修を受けてます。

まあ、すぐには覚えられないと思うので、気長にいきましょうww。

 

そんな中でも、新人職員から

「どんな風に勉強すればいいでしょうか?」と質問がありました。

 

そんなわけで、今日は自分が今までしてきた中で比較的おすすめできる勉強法を紹介したいと思います。

 

勉強の目的は?

まず、勉強の目的を確認したいと思います。

目的によって勉強の方法は異なると思います。

 

例えば、国家試験の勉強は「ひたすら青本との対話する」だったと思います。

何故なら、青本さえ丸暗記してしまえば、目的(合格)は達成できます。

しかし、何故そうなるか?を追求するには至らなかったと思います。

 

一方で、卒業研究ではその「何故?」を追求する勉強が主であったと思います。

こちらの方法では、知識を深めることはできますが、狭い範囲になりがちです。

 

このように学習の「目的」によって「方法」は異なります。

 

新人研究中からの勉強は

「がん専門薬剤師を目指したいです」「抗菌薬認定を取りたいです」

ではないと思います。

いや、目標があるのはいいですよ、もちろん笑。

 

まずは、わからないことをとりあえず調べる習慣をつけることが良いと思います。

 

 

勉強の習慣化

勉強の習慣をつけるのは今後のことを考えると非常に有用です。

かといって「1日2時間勉強するぞ」では長続きできません。

体力的、精神的にもつかれていると思うので、さっさと寝たほうがいいです。

 

そこで、自分が実践しておすすめしたいのは

1:その場での1分間勉強

2:その日の10分勉強

3:週末の30分勉強

の3つです。

 

出典はすいません、忘れました。

何かの本で読んだのは覚えてますが、なんの本だったかは忘れてしまいました。

それぞれについて、何回かに分けて解説します。

 

その場での1分間勉強

まず、業務中でも「あれ?」と思う瞬間は何度かあると思います。

その場でパッと調べてみるとよいと思います。

医薬品の適応でも用量でも配合変化でもレジメンでもなんでもいいです。

 

気になったときに調べるのが一番学習効率が良く記憶にも残りやすいそうです。

そして、時間をかけないのも大切です。

 

今はスマホという最強ツールがあるので、調べるのも楽だと思います。

もう学生ではないので、堂々と調べましょう。

 

もし、その場で答えが出ないと業務に支障をきたすので、

わからなければ先輩に聞くようにしましょう。

この時、調べたことをメモしておくとよいです。

 

また、先輩に聞いて、その人が何を使ってしらべているかにも注目しましょう。

記憶でやっている場合は仕方ないですが、その辺の本で調べている場合は、

「どの方法で調べているか」を学びましょう。

 

次に同じ疑問が出たときはその方法で調べれば自分で解決できるはずです。

 

まとめ

・わからないことを1分間自分で調べる。

・わからなければ聞く。

・先輩の調べ方を知る

・真似してやってみる

これを繰り返す。

 

次はその日の10分勉強ですが、続きはまた次回にしましょう。

調べたものリストはその日の10分勉強で使うので捨てないでください笑

それではまた。

 

RYO

 

 

 

おすすめしたい書籍~周術期編~

おはようございます。

 

週末いかがお過ごしでしょうか。

自分は、本棚を整理してました。

医学書もどんどん電子化されるといいのですが、バラバラのアプリで管理するのは面倒ですね…

 

いっそのこと、自炊を考えてしまいます。

 

今日紹介したい書籍ですが、周術期の書籍についてです。

外科病棟に行くことになった2年目の職員に質問されたときに紹介させてもらったものを共有させていただきます。

 

前回紹介した感染症編はこちらです。

よろしければご覧ください。

 

ryobyouyaku.hatenablog.com

 

なお、分類は前回と同じです。

1:「仕事中持ち歩くのに便利な本」

➡病棟にもっていける、ポケットに入れられる本

 

2:「概念を勉強できる本」

➡普段の勉強におすすめな書籍。調べものよりも考え方が勉強できる本

 

3:「薬剤部においてあればよい本」

➡辞書の役割の本。持ち歩けないし、自分で買うには大きすぎる、高すぎる本

 

 

【周術期】

周術期の薬学管理 改定2版

「薬剤部においてあればよい本」「概念を勉強できる本」

 

日病薬が南山堂から出版している書籍です。

薬剤師の先生方が、周術期における薬剤師の関わりや使う薬剤についてまとまっている一冊です。

初めて周術期病棟に行く際は導入編になります。

 

2018年発売の本ですので、もしかするとそろそろ改訂版が出るかもしれません。

 

 

周術期管理チームテキスト第4版 

「薬剤部においてあればよい本」「概念を勉強できる本」

 

日本麻酔科学会が出版している本です。

周術期管理チーム認定の試験範囲にもなっています。

 

薬剤師のみでなく、看護師、臨床工学士の多職種の先生方に向けてまとめられた一冊です。

薬剤師でない職種の先生にも読みやすく作られていますが、

薬剤師にとってもピンとこなかった全身麻酔や術中の薬剤管理について学ぶことができました。

もう少し踏み込んで勉強したい、認定を取りたい先生にはおすすめの一冊です。

 

 

麻酔科研修チェックノート 改訂第7版

「仕事中持ち歩くのに便利な本」
 
ポケットサイズの本で自分がいいなーと思うのはこれくらいです。
研修医向けの内容になりますので、
医師の考え方を1から学ぶのには最適な一冊です。
 
手術室で働くことになった先生には是非お勧めしたいです。
 

 
周術期に関する本は以上です。
他にも書籍はありますが、自分が読んだ中ではこの3冊がおすすめできます。
ただ、いずれもいきなり買うのでなく、薬局にかってもらうのがおすすめです。
 
値段もしますし、辞書的な意味合いが強い本ですので。
 
2022年度の診療報酬改定で周術期の算定が始まりましたので、
勉強を始める先生方は是非、薬局に勝手もらってください。
 
それでは良い週末をお過ごしください。
 
RYO

医療薬学会~いつ入る?いまでしょ~

おはようございます。

 

皆さんは医療薬学会には入っていますか?

もうすでに入会している人も、まだ入会していない人にも参考になれば幸いです。

 

なお、結果的には入会をお勧めしますが、私の懐には1円も入りませんのでご安心ください(笑い)。

 

 

医療薬学会とは

医療薬学会は薬剤師、特に臨床にかかわる薬剤師の多くが会員になっています。

詳しくはHPをご覧ください。

www.jsphcs.jp

 

入会のメリットについて学会では以下のように紹介しています。

 

1.本学会の年会に正会員価格で参加でき、最新情報を入手するとともに研究成果を発表することが出来ます。
2.「医療薬学」誌が年12回送付され、最新の学術情報が入手出来るとともに、いつでも同誌へ投稿できます。
3.会員歴を5年以上継続し、その他の要件を満たすことで、本学会の各専門薬剤師の認定資格が得られます。 

 

ここまで書いてくれる学会も珍しいと思います(笑)

 

まず、入会費ですが、

正会員:9,500円、学生会員:2,000円

です。

 

年間1万円は割とふつうの金額ですね。

学生のうちから学生会員になれますが、1つ注意点です。

「学会入会期間が半分になります」

 

ここはとても大切です。

特に社会人で大学院に行っている先生は

「安いにこっちにしよう」とはしないほうが良いです。理由は後述します。

 

メリットの1,2は私としては「ふーん」くらいですね(笑)

私の施設では発表すれば学会参加費は出してくれますし、

論文投稿も英文誌派なのであまりメリットはないです。

 

3つ目の専門、指導が魅力的です。

 

医療薬学会の専門、指導薬剤師

医療薬学会の運営する専門、指導薬剤師は以下の通りです。

・医療薬学専門、指導薬剤師

・がん専門、指導薬剤師

薬物療法専門、指導薬剤師

・地域薬学ケア専門薬剤師

・地域薬学ケア専門薬剤師(がん)

です。

 

病院薬剤師として働き、出世していくことを考えているのであれば、

指導薬剤師を目指したいところです。

 

以前、ブログでも紹介しましたが、医療薬学会の指導薬剤師になると

研修施設になることができます。

「薬局長に俺はなる」

と考える人は是非狙う価値があると思います。

 

ryobyouyaku.hatenablog.com

 

私の考える薬局長に必要なものは学位、指導薬剤師、偉い人への忠誠心です。

 

早くに入会する理由

さて、今回のテーマである、早くに入会することを勧める理由についてお話します。

 

多くの認定、専門薬剤師では「薬剤師歴○○年以上(多くは5年以上)」が必要です。

薬剤師になってすぐにはなれません。

 

しかし、医療薬学会は少し違います。

「引き続き5年以上継続して本学会会員であること。」

が含まれています。

 

つまり、5年間、常に、学会に入っている必要があるわけです、

 

「専門薬剤師を取るぞー」となってから入会すると5年かかるわけです。

 

これでは時間がもったいないです。

 

なので、将来的に専門、指導を目指し、勤務施設が研修施設であれば是非入会して、学会にも参加してサクッと取ってしまうのが良いと思います。

 

学会に参加すると日病薬の研修シールも集まります。

ベースの認定におすすめです。

以前紹介してますので、詳しくはこちらをご覧ください。

 

ryobyouyaku.hatenablog.com

 

 

ここで、前半でお話しました、

社会人大学院生の先生での学生会員は入会年月が半分になるのでお勧めできません。

 

しかし、学会参加費は違います。

学生であろうが正会員であろうが、参加証に差はありません。

「正会員」で入会し「学生会員」で参加がコスパ最高です。

 

まとめ

今回はここまでです。

専門、認定の取り方もいずれ紹介できればと思いますが、

私が持っていない専門薬剤師の取り方を紹介するのも変だと思いますし、

考えた作戦が正しいか、効率的かを検証してからにしようと思います。

 

今回のテーマを選んだ理由なのですが、

以前、ツイッターで言ったこれです。

 

医療薬学会に入会したのが遅くて、医療薬学認定(以前の)薬剤師になるタイミングを完全に逸してしまったのが理由です。

 

そして、5年会員になって、いざと思ったらこれですよ。

完全に時間を失いました。

薬局長に指導薬剤師を取ってもらってからになりますので、だいぶ先です。

 

自分のようにならないように、

1:興味のある認定、専門は条件を調べる

2:必要なものは集めておく

3:すでに取得している人に話を聞く

を行ってしっかし準備していきましょう。

 

私の二の舞にならないように、しっかりと準備していってください。

 

以上、私の失敗談でした。

 

それではまた

 

RYO

タイムマネージメント~初級編~

おはようございます。

 

気が付くと4月ももうすぐ半分です。

4月が終わると2022年は1/3経過することになります。

 

それは誰でも同じことです。

 

全ての人に平等な時間をうまく使えてますか?

今回はそんな時間の使い方、タイムマネジメントについて自分の考えかたをご紹介させていただきたいと思います。

 

初級編としましたが、自分は初心者なので、中級編以降はたぶんやりません、

というかできません。参考にはなると思うので、よろしければ最後までごらんください。

 

 

仕事の上手な人、早い人の特徴

 

仕事の上手な人、早い人も時間はほかの人と同じです。

かといって1日3時間睡眠とかをしているわけではありません。

(そうゆう方もいるとは思いますが、まねできないので割愛します。)

 

時間の使い方について、「自分もうまく使えるようになりたい」と思い、実際に仕事ができる人の働き方を見てきました。

 

そんな先生方の特徴は、時間の使い方がうまいのだと思います。

 

具体的には、「仕事にかける時間を把握できている」のだと思います。

そして、各仕事の「優先順位を決めるのがうまい」のではないかと思います。

 

これらは、自分がこれまでの経験で学び、そして実際に仕事が早い先生に助言をもらって、実際に意識してやっていることです。

出来ているかは別として、効果は十分に得られているので、ご参考に

 

仕事にかける時間の把握

例えば、

議事録を作るのには1時間位以内で終わりそう。

抗がん剤の説明には1人20~30分

持参薬確認には1人分は早くて10分、一包化では30分

 

他にも、

症例報告を投稿するまででは、

背景調査は1週間でいったん区切ろう

図表は1日かけてしっかり作ろう。

日本語でまとめるのには1月はかかりそう。週末を3日ほどは集中したい。

英文を書くのに2週間、2日ほどは集中したい。

 

全体では3か月でいったん投稿しよう

 

など、大きな仕事も小分けにして把握し、

仕事にかかる、かけたい時間をなんとなく把握することで、

小さい時間をうまく使えているのではないかと思います。

 

例えば、30分の空き時間があったら、特に考えずにできる仕事のうち、あれに使おうといった具合です。

 

その仕事に使うべき時間を把握しているからこそ、空き時間をうまく使えるのだと思います。

 

 

優先順位を決める

 

まず、仕事を緊急度重要度の2つの軸に分けます。

すると、

1:緊急で、重要な仕事

2:緊急だが、重要でない仕事

3:緊急ではないが、重要な仕事

4:緊急でもなく、重要でもない仕事

の4つに分かれます。

 

後は、順番を決めましょう。

4の緊急でもなく、重要でもない仕事。これはまず放置してもよいです。

部屋の掃除や資料の整理がこれにあたります。

 

また、自分が困るだけの仕事もこの辺です。

遅れても誰にも迷惑をかけないので、後回しです。

 

1の緊急で、重要な仕事。これは、はすぐにやりましょう。

医師からの緊急の問い合わせや患者さんへの化学療法の副作用の説明などです。

明日では、半日後ではだめな奴です。

また、できていないと人に迷惑が掛かる仕事です。

すぐにやりましょう。

 

2の緊急だが、重要でない仕事

これはある程度やっつけでよいやつです。

メールの返信などです。

すぐにやって、やることリストから消し去りましょう。

 

3の緊急ではないが、重要な仕事

例えば、論文の作成や学会の準備などが当たります。

時間をしっかりとかけて、集中して取り組まなければいけないタイプの仕事です。

 

週末などの時間がしっかり確保できる日を作って取り組みましょう。

消してやっつけにならないようにじっくと取り組める環境から作りましょう。

 

以上の4つです。

この仕事はどれにあたるかを考えて臨むだけで、仕事の取組み方が変わると思います。

難点は、分類を間違えることです。

 

解決策は経験を積んでいくこと、他の人に分類があっているか確認していきましょう。

初めは失敗しますが(実際にしました)、

だんだんとうまくできるようになると思います。

一朝一夕とはいきませんが頑張りましょう。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

仕事にかける時間を把握すること、

優先順位を決めること、

です。

 

自分は、この2つを意識しながら行うことでだいぶ仕事がうまくできるようになったと思います(自画自賛)。

その証拠ですが、仕事を任される頻度が増えました。

 

大学院の師匠からのお言葉ですが

「仕事を任せるなら、仕事ができる人に限る。できないやつに任せたいとは思わない」

「仕事を多く任されることは、多くの人から信頼されていることだ」

だそうです。

 

信頼されて任された仕事はきちんと成果をあげていきましょう。

今回紹介した方法を実践することは幾分かの助けになると思います。

 

その結果得られるものは何事にも代えられない「信頼」という報酬です。

そして、不思議なことにこの報酬は勝手に増えます。

 

 

タイムマネジメントの一つの方法ですが、ご参考になれば、

また、結果を出すことができれば幸いです。

 

 

それでは、また

 

RYO

どんな認定・専門を目指しますか?

新年度が始まって2週間目が終わりました。

(4月1日が金曜日だったので、実質1週目ですね笑)

 

新任職員の先生方、もう慣れましたでしょうか?

さすがにまだですよね。

 

さて、最近2年目の後輩からの質問にこんなものがありました。

「RYOさん。これからどんな認定や資格を取ればいいと思いますか?」

 

結構聞かれる質問ですし、自分でも気になるところですが

はっきりとした回答ができないのが現実です。

 

今回は自分の考える、認定、専門を取るにあたって、知っておいてもらいたいことについてお話させていただければと思います。

 

 

はじめに

いきなり、どんな認定、専門が良いか考える前に、

まずは、認定、専門を目指すメリット、デメリットについて考えてみましょう。

 

まずは、メリットから

①昇進、昇給の可能性が広がる

②配属での優遇、キャリアアップを狙える

③自己肯定感、達成感が得られる

 

でしょうか。

現実的すぎる気がしますが、まずは見てください。

 

メリット

①昇進、昇給の可能性が広がる

認定、専門によっては昇進や昇給の糧になります。

単純に、認定、専門を持っていると手当がつく病院もあるようです。

(私の勤める施設にはそんなもんは無いですが、)

 

他にも、施設認定に関わる〇〇指導薬剤師などは持っていると

施設として研修生を受け入れられる。

就職希望者が増えるなど組織としてのメリットがあります。

 

これらの認定、専門は上のポストに着く上ではあるとかなり良いと思われます。

また、意味合いは異なりますが、学位もその一つです。

病院の薬局長になるには必要なケースが増えており、昇進のために学位をとりに大学院に入る方もいるくらいです。

 

いずれもかなりの労力を要しますが、今後を考えるととりにいくのも良いかと思います。

将来を見据えて準備していきましょう。

 

 

②配属での優遇、キャリアアップを狙える

 

例えば、

がんの認定を持っている人に

「明日から救急行ってきて」

 

救急認定をとった人に

「外来癌化学療法の担当ね」

とはなりませんよね、普通は

(まれにそういうこともありますが、それは〇〇な上司の場合です笑)

 

今後も、その分野で活躍したいと思うのであれば、認定、専門を取っておくのは

「私はこの分野でやっていきます」

の意思表示になると思います。

また、経験を積めば、もうワンランク上の専門や指導資格にもつなげることができます。

 

 

③自己肯定感、達成感が得られる

なによりのメリットはこれだと思います。

努力が報われて嫌な気持ちになる人はいないと思います。

勉強や日々の業務が認められることは嬉しく、

もっと頑張ろうとなるでしょう。

頑張った結果としての認定、専門は自己肯定感を高めてくれると思います。

 

など、良いことはいっぱいあります。

 

一方でのデメリットについて

しかし、一方でちゃんと目標設定や目的をはっきりさせないで認定を目指す、とりまくるのはお勧めできません。

 

第一に薬剤師の場合は、「この資格がないとできない業務」はほとんどありません。

 

例を挙げると、がん関連の認定でしょうか。

外来がん化学療法において、抗がん剤の説明で算定が取れるくらいです。

それも今回の診療報酬改定でとりにくくなってしまったので残念なところです…

 

 

資格にもいろいろありますが、

「とにかく認定、専門を取るぞー😤」

のスタンスはあまりお勧めできません。

どんなことにも、リスクとコストがかかります。

 

何でもかんでも取ろうとした時のデメリットです。

①コストがかかる

キャリアパスが作りにくくなる

 

 

①コストがかかる

多くは学会が管理、運営しているので、ただでは取れません。貴重な収入源なので💸

学会の入会費、参加費、講習会、テキスト代、認定受講料、認定登録料(何故か別途取られる)などここぞとばかりとってきます。

維持費で数万円軽く飛びます。

また、時間も問題です。時間はタダではありません。

せっかくとったのに、仕事に活かせない、評価されないは悲し過ぎます。

(もちろん、経験済みです)

 

財源(お金、時間)は無限ではありません。

もちろん若い時の経験は必要ですが、どこかで踏みとどまらないと家計が苦しくなります。

 

キャリアパスが作りにくくなる

例えばですが、

「俺は癌のスペシャリストになる‼️」

と心に決め、外来がん化学療法認定、がん専門、がん指導と取得するのは目的と認定が一致しています。

また、上司も

「がんは彼に任せよう」

となるでしょう。

 

一方で、

「とにかく認定を取るぞー」

と感染、がん、緩和、NSTと取りまくったらどうでしょう。

もちろん、すごいですよ。

努力もモチベーションも尊敬できます。

また、後進の指導者にふさわしいと思います。

職場に一人は欲しいです。

 

しかし、悪く言えば、器用貧乏状態です。

 

なんでも出来る=ポジションに困る

 

になりかねません。

下手するといいように使われたり、穴埋め要因にされかねません。

80点取れるけど、100点のひとがいるし…となります。

 

 

ゲームがすきな人には分かると思いますが、

ステータス振でやってはいけないやつです。

魔法剣士が剣士特化、魔法使い特化に比べたら使いにくいでしょう?

 

 

認定、専門取得に向けて

認定、専門を考える上で自分は以下の2点を考えます。

①自分のキャリアパスにあったものを目指す

②仕事に活かせるものを目指す

 

すると、まずはキャリアパスを作ることが先決です。

「まだわからないよー」

という人が多いと思いますが、準備はできると思います。

まずは、ベースとなる認定の取得ができます。

おすすめは、日本病院薬学認定薬剤師です。

がんや感染、救急など、さまざまな学会の認定のベースになるのでお勧めできます。

 

取り方は、以前のブログで紹介してますので、ご参照ください。

ryobyouyaku.hatenablog.com

 

3年で取得を目指しつつ、症例の経験を積んで、自身の興味や得意を見つけましょう。

3年ほどでキャリアパスが描けるようになったら、次のステップに進むのでも十分に最速のスタートが切れます。

 

 

病院編

多くの認定、専門には薬剤師歴5年以上が付きますので、残り2年で準備をすれば大丈夫です。

学会への入会が○○年の場合は、興味が出た段階での入会がおすすめです。

1年1万円しませんし、1年待つことと比べれば安いものです。

 

その後の専門、指導は

症例が50とか、論文が15本以上必要だったり、そもそも専門資格を取って○○年以上経過するなど先が長いです。

 

また、大学院に通う(甲号)または論文を書いて取得する(乙号)のいずれかです。

取るのには覚悟は必要なレベルです。

他の認定、専門とは比較できないくらいの時間(4年以上)と費用(50万/年以上+申請費用)を要します。

 

それでも、「病院薬剤師で一生頑張る」のであれば、自分に投資するのはよいかと思います。

自分も学位は早めに取りましたし、論文、症例は常にストックをもって準備しています。症例集積についてはそのうちお話できればと思います。

 

 

薬局編

また、薬局への異動を考えている場合です

転職って、となるかもしれませんが、病院薬剤師の先生には結構おりますのでご紹介します。

 

薬局で重宝される認定、専門は

外来がん化学療法認定薬剤師実務実習認定薬剤師が良いかと思います。

 

外来がん化学療法認定薬剤師は薬局では年収+50~100万とかが狙えるようです。

症例も10症例と少なく(がん専門、認定薬剤師は50症例)比較的取りやすいそうです。

 

実務実習認定薬剤師は実務実習の学生を受けるために1名必ず必要です。

1人当たり薬局に30万近い収入になるようです。

この認定はワークショップの受講が必須なのですが、応募してもあたらないことで有名です。病院では比較的番が回ってきやすいようですので機会があれば是非狙ったほうが良いと思います。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は個々の認定、専門の取り方については深く触れませんでしたが、

 

①まずは日本病院薬学認定薬剤師を目指す(3年で取得)。

②取りたい認定、専門の要件を調べる

③取得に向けて準備する(2年くらい)

 

で進めていくのが良いかと思います。

 

もちろん、勉強や業務の成果として様々なものがありますから、

是非頑張ってください。

 

その際に、今日のお話。

自身のキャリアパスにあっているか

コストは見合うか

 

を考えることをお勧めします。

 

本日は以上です。

それではこれからも一緒に頑張りましょう。

 

RYO

日本病院薬剤師会への入会について~えっ、いきなり入会ですか~

先週の金曜日、多くの職場では新入職員の入職式だったのではないでしょうか?

 

新人薬剤師の先生方、これからよろしくお願いします‼️

 

さて、病院薬剤師になるとほぼ確実に入会することになる「日本病院薬剤師会」について紹介したいと思います。

 

日本病院薬剤師会とは

 

HPを見てみましょう

https://www.jshp.or.jp/

 

日本病院薬剤師会は、病院や診療所などの医療機関に勤務する薬剤師の職能団体です。全国の47都道府県にもそれぞれ病院薬剤師会があり、その都道府県の病院薬剤師会の会員で構成されており、会員数約42,000名です。

 

だそうです。

 

ここでわかることは、「日本病院薬剤師会」と「各都道府県の日本病院薬剤師会」があることがわかります。

 

そして、入会の時はこの両方に入る必要があります😳

 

日本病院薬剤師会への入会

 

入会手続きは、病院でやってくれる(強制入会ならやってほしいけど笑)場所もありますが、大体は自分で手続きすることになります。

 

入会は各都道府県の日本病院薬剤師会から入会できます。

https://www.jshp.or.jp/banner/nyukai.html

 

入会届に必要事項を記載して、メールで提出すれば完了です。

会費は日本病院薬剤師会が8,000円+各都道府県の日本病院薬剤師会で6,000円

合計14,000円です。

 

病院によっては病院が支払いをしてくれるところもあるようですが、大体は自腹です。

初任給もらう前にこれだけ持っていかれるのは痛手だと思います。

 

では、入会によるメリットにはどんなことがあるのでしょう?

 

日本病院薬剤師会のメリット

 

入会のメリットとして、

 

学術大会への参加費の割引(10,000円→9,000円)が受けられます。

 

講習会への参加や費用の割引

1,000円→500円に割引を受けられます。

 

日本病院薬剤師会雑誌の購読できます。

また、投稿するにも会員である必要があります。

ただし、学会誌ではないので、IFはつきません。

 

医療訴訟の際の保険に入ることもできるようです。病院ですでに補償してくれる場合もあるので自分で入る必要があるかは人によりけりです。

(自分も含めて周囲で入っている人はいなかったです)

 

ここまで見てみると入会するメリットはあんまりでは?と思うかもしれません。

たぶんその通りです。

 

学会なら非会員で参加すればよいし、良い勉強会なら割引なしでも参加すべきです。

また、論文投稿も自分は英文雑誌が良いと思っているので(そのうちお話できればと思ってます)それほどメリットに感じておりません。

 

しかし、入会しなければならないとなると最大限利用したいです。

 

そこで、唯一のメリット(そろそろ怒られそう)を紹介します。

日病薬病院薬学認定薬剤師制度を含めた認定、専門制度です。

 

日病薬病院薬学認定薬剤師制度とは

 

日病薬の専門には、がん、感染制御、精神科、妊婦授乳婦、HIV感染症の専門薬剤師の取得が可能です。

詳細はHPをご確認ください。

日本病院薬剤師会

 

しかし、いきなり専門は取れませんし、他の学会の認定、専門を取得するうえで

日病薬病院薬学認定はベースとして必要になります。

 

※もちろんほかにもベースとなる認定はありますが、一番取りやすいと思うのがこの認定だとおもいます。

 

認定取得の方法は以下の通りです。

  • 認定要件

(1)本会正会員又は特別会員(保険薬局勤務・大学教員等の薬剤師)であること

(2)過去3年度を通算して50単位以上を取得し、かつ下記①~③のすべてを満たすこと

①日病薬病院薬学認定薬剤師制度研修カリキュラムのうち、下記の項目の単位数を取得していること

  • Ⅰ-1~3の各項目の中から1項目以上履修し、合計2単位以上取得すること
  • Ⅱ-1~6の各項目の中から2項目以上履修し、合計4単位以上取得すること
  • Ⅲ-1~2の各項目を履修し、合計4単位以上取得すること
  • Ⅳ-1~2の各項目を履修し、合計4単位以上取得すること
  • Ⅴ-1~3の各項目を履修し、合計6単位以上取得すること

②薬剤師認定制度認証機構から認証を受けた他の生涯研修プロバイダーから付与された単位は有効と

する。ただし、日病薬病院薬学認定薬剤師制度研修カリキュラムに沿った内容の研修会あり、かつ通算50単位のうち10単位以下であること

③毎年度(4月1日から翌年3月31日まで)10単位以上取得していること

(3)日病薬病院薬学認定薬剤師認定試験に合格すること

 

です。

学会員にはなるので、(1)はクリアです。

 

(2)を満たすためには、HPより「研修記録」を取得するところからスタートです。

日本病院薬剤師会

 

50点を集めるのは気が遠くなりそうですが、

学会(関東ブロック大会や医療薬学会がおすすめ)に参加すると各6~12点くらいもらえるので、これを3年間繰り返すだけで40点以上は問題なくクリアできると思います。

 

その際に絶対に年10点は取ってください。これが無いと③が満たせなくなりリセットとなります。

国家試験を乗り越えた先生方はわかると思いますが、「1年の価値」は大きいです。

必ず最短での取得をお勧めします。

 

ここで(2)①の項目ごとの単位取得が必要になるのですが、従来の学会参加のみでは項目なしで点数だけになります。

 

最近のコロナ禍のオンライン学会ではシンポジウムや演題ごとに項目が振られているので、必要な単位も意識しながら単位を取っていくとよいと思います。

 

そして3年目に足りない項目分のみe-learningを受講して取得すれば問題ありません。

e-learningは5,000円/年ですので、最終年度のみにしましょう。お得です。

 

こうすることで、最小の費用と時間で必要単位が取得できます。

 

後は試験の手続きと受験のみです。テストは簡単なCBTなので安心してください。

試験に合格したらあとは認定料を払い無事に認定取得となります。

(書類審査と認定料で5,000円くらいかかります。まあ、安いほうです)

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

せっかく入るのであれば最大限利用しましょう。

 

特に最短3年で取得できる「日病薬病院薬学認定」は取得しておくことをお勧めします。

更新は5年ですが、同様の方法で問題ないです。

 

これからも学会や認定について情報を共有していければと思います。

 

是非、自己投資と思って頑張ってください。

一緒に頑張りましょう。

 

それではまた

 

RYO